1000品種の組み合わせパターンは、100万。気も遠くなるような作業を簡略化するために行ったのが遺伝子分析だったようです。
「品種改良の世界に、遺伝子分析を導入したのは私達が先駆けだろう。」
坂井先生はそう語っていました。
分析計算を行うため、研究室には通常の2倍の人を配置。猛烈な仕事の成果が実り、1957年に「鹿系7ー120(A)×Lー4ー5(D)」という交配品種が誕生します。これがコガネセンガンになっていきます。
現在、コガネセンガンは、ほとんどの新品種芋の親となっています。どこかにコガネセンガンの血が入っていると。コガネセンガンは、新品種を作り出す遺伝の基礎にもなっているのです。