はじめまして。芋モンブラン農園工房です。

始まりは、銀座シックスに出店する事が目的でした。

私は30年以上、芋菓子だけを作り続けてきたパティシエです。父が作った㈲フェスティバロという会社におりました。その頃、ご縁あって銀座シックスへの出店要請を頂きました。今まで作り続けてきた機械生産ではなく、手造りでしか出来ないラグジュアリーな芋菓子をお届けしたいと思い、2016年に独立して新たな会社を起業致しました。

私達の新たな芋菓子作りは、フランスのトップシェフとのフュージョンから始まりました。MOF(人間国宝)グラシエの資格を持つ菓子職人ダビッド・ヴェスマエル氏と、ホテルリッツの副料理長を務めたダニエル・マルタン氏に鹿児島まで来ていただき、オープニング商品の開発に参加して頂きました。

コロナパンデミック、銀座を辞め芋畑へ

2017年4月20日に銀座シックスオープン。

私達のお菓子は、芋菓子とフランス菓子のマリアージュがテーマでした。高級なチョコレートや、マダガスカル産のバニラなど・・多くのインポート食材を使って、芋を煌びやかにデコレーションしていきました。しかし、それは推し進めれば進めるほど、仮初めのラグジュアリーのような気がしていきました。フランス人トップシェフの二人は、自分自身や食材のアイデンティティを非常に大切にしていたのです。「食材を解釈して表現する者がパティシエや料理人だ。」と・・。しかし、私達の菓子作りは推し進めれば進めるほど芋の本質から離れていくようでした。

このままの菓子作りで良いのだろうか・・?芋菓子の本質とは一体何なのか?もう一度、最初から自分達の菓子作りを見直さなければならないのではないか?長く悩み続ける中、コロナパンデミックが始まりました。

そこで私達は思い切って銀座シックスを撤退致しました。もう一度、芋畑に入り、最初から菓子作りをやり直そうと決心したのです。

美味しさとは、大自然の生態系全体で育むもの。

コロナパンデミックでも、芋畑は、以前と変わらず四季が溢れていました。そんな中を歩き回り、目に留まったのが動物達に食べられた芋でした。何でもない光景なのですが、不思議に感じました。「動物達は、何の基準で、どんな好みで、この芋を選んだのか?」そもそも昆虫や動物達に味覚はあるのか?ふいに不思議さに包まれました。気が付くと芋畑の中には生態系が広がっていました。それはサツマイモを中心とした生態系です。サツマイモの美味しさを求めて、微生物、昆虫、鳥、動物、そして私達・・・沢山のいきものが群がっているのです。それは芋を大好物としているいきものばかり。

味とは、本来、こういう風に生態系を繋いでいく役割なのではないか?

芋は食べられるために美味しくなり、動物達は芋を食べながら別の場所に運び、そこでまた生息していく。味とは、生態系を繋ぎ美味しさとは生態系全体から育まれていくものなのではないか?

そう感じてから、私達は厨房の中だけで味を作るのは辞めました。厨房の中で仕入れた食材を混ぜ合わせて味を作る事から、厨房の外に飛び出して大自然の中で味を育む。私達の本当の菓子作りは、ここから始まったのです。

ラグジュアリーとは何か?を追い求め、辿り着いたのは故郷の大地が作る美味しさでした。

芋モンブラン誕生と芋モンブラン農園の開墾

私達は今、作り手のいない菓子作りを目指しています。それは、カリスマパティシエのような作り手の技を見せる菓子作りではありません。サンサンと輝く太陽が私達のオーブンで、芋畑を吹き抜ける風がミキサーで、大地を耕すことが菓子の仕込みで・・・。つまり、私達のシェフパティシエは芋処「鹿児島」の大自然なのです。

ここからお届けしたいのは、芋本質の美味しさ。そのために作り出したスペシャリテが、芋モンブランです。その極上の原料芋を求め、工場敷地内に芋モンブラン農園を開墾致しました。ここでは、パティシエ達自ら土作りから行っています。大自然の生態系のハーモニーこそが、美味しさを作り出すと信じているので、化学肥料や農薬は一切使用していません。芋処だからこそ、味わえる美味しさをお客様にお届け出来れば幸いです。

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